サーフィン用ウェットスーツの着方・脱ぎ方に悩んでいませんか?初めてウェットスーツを使う方向けに、基本的な着脱方法からトイレ対策まで、実践的なポイントをご紹介します。

もっと詳しく知りたい方へ: ウェットスーツの基礎知識から選び方までを詳しく知りたい方は、サーフィン ウェットスーツ完全ガイドもご覧ください。

ウェットスーツの基本と着る前の準備

ウェットスーツは体にぴったりとフィットするように設計されているため、着脱に慣れていないと少し大変に感じるかもしれません。しかし、正しい知識と準備があれば、初めての方でもスムーズに着脱できるようになります。

サーフィン前のスムーズな着用のコツ

ウェットスーツを着る前に、まずは以下の準備をしておくと着用がずっと楽になります。

  • 体を乾かす:体が濡れていると着るのが難しくなるので、できるだけ体を乾かしてから着始めましょう。
  • 汗をかかない環境で着る:汗をかきながら着ると余計に着にくくなります。日陰や涼しい場所で着るようにしましょう。
  • ビニール袋を活用する:足を入れる際、薄いビニール袋を足に被せてから入れると滑りやすくなります。
  • 事前にウェットスーツを裏返しにしておく:フルスーツの場合は、最初に裏返しにしておくとスムーズに着られます。

ポイント! ウェットスーツ専用の着用スプレーを使うと、さらに着やすくなります。市販の専用潤滑スプレーやベビーパウダーを少量使うのもおすすめです。ただし、石鹸や洗剤は素材を傷めるので使わないでください。

また、爪が長いとウェットスーツを傷つけてしまう可能性があるので、サーフィンの前日には爪を短く切っておくことをおすすめします。特に足の爪は見落としがちなので注意しましょう。

ウェットスーツの正しい着方

ウェットスーツの種類によって着方には若干違いがありますが、基本的な手順は共通しています。ここではフルスーツを例に着方を説明します。

  1. 足から入れる:ウェットスーツの足首部分を広げて、片足ずつゆっくりと入れていきます。
  2. 太ももまで引き上げる:両足が入ったら、太ももの位置までしっかりと引き上げます。この時点ではまだ無理に引き上げすぎないようにしましょう。
  3. 股下を合わせる:股下の位置をしっかり合わせることが重要です。このずれが原因で動きにくくなることがあります。
  4. 胴体部分を引き上げる:腰から上の部分を引き上げて、腕を通す準備をします。
  5. 腕を通す:片腕ずつ袖に通していきます。肩や腕に無理な力をかけないよう注意しましょう。
  6. 背中と肩を合わせる:両腕を通したら、背中と肩の位置を整えます。背中に大きなシワができないよう調整してください。
  7. ファスナーを閉める:背面ファスナーの場合は誰かに手伝ってもらうか、専用のヒモを使って自分で閉めましょう。

着用時に避けるべき失敗例

注意! ウェットスーツを着る際によくある失敗を避けましょう:

  • 無理に引っ張りすぎて生地を傷める
  • 爪を立てて小さな穴をあけてしまう
  • ファスナーに生地を噛ませる
  • 首や手首の部分を折り返し忘れる

特に初めてウェットスーツを着る方は、余裕を持って着るようにしましょう。慣れないうちは10分程度の時間がかかるのは普通のことです。焦らずにゆっくりと着ることで、ウェットスーツを傷めず長持ちさせることができます。

ウェットスーツの正しい脱ぎ方

脱ぎ方のステップバイステップガイド

サーフィン後の疲れた状態でも、正しい手順でウェットスーツを脱ぐことが大切です。以下の手順で脱ぎましょう:

  1. ファスナーを開ける:まず最初にファスナーを全開にします。
  2. 上半身を脱ぐ:肩の部分から腕を抜き、ウエスト付近まで下げます。
  3. 外側を内側に折り返す:脱いだ部分は裏返しになるように折り返していきます。これにより、後の乾燥や保管が容易になります。
  4. 腰まで下げる:ウェットスーツを腰まで下げて、座れる状態にします。
  5. 足を抜く:座った状態で、片足ずつ丁寧に抜いていきます。急いで引っ張るとつま先部分を傷める原因になります。

ポイント! ウェットスーツを脱いだ後は、すぐに真水で洗い流しましょう。塩水や砂がついたまま放置すると、素材の劣化を早めてしまいます。脱いだウェットスーツは裏返しのまま陰干しするのがおすすめです。

手首・足首の正しい扱い方

手首や足首の部分は特に注意が必要です。この部分は伸縮性のあるシール構造になっていることが多く、強く引っ張ると破れやすくなっています。

  • 手首から脱ぐ際は、反対の手の指を内側に入れてゆっくりと引き抜きます。
  • 足首は座った状態で、両手でウェットスーツの端を持ちながら丁寧に引き抜きます。
  • 爪を立てないよう、手のひらを使って扱いましょう。

ウェットスーツの脱ぎ方に慣れてくると、次第にスムーズに脱げるようになります。焦らず丁寧に扱うことで、ウェットスーツの寿命を延ばすことができます。

関連情報: ウェットスーツの洗い方や保管方法について詳しく知りたい方は、ウェットスーツのメンテナンス完全ガイドをご覧ください。

サーフィン中のトイレ問題と対処法

サーフィン中のトイレの問題は多くのサーファーが直面する悩みですが、あまり話題にならないことが多いです。特に初めてウェットスーツを着る方にとっては大きな不安の一つかもしれません。

海での効率的なトイレ対策

長時間のサーフィンセッション中にトイレに行きたくなった場合、以下の対策が役立ちます:

  • 事前に済ませておく:サーフィンに入る前に、必ずトイレを済ませておきましょう。
  • 水分摂取のタイミング:サーフィン直前の大量の水分摂取は控えめにしましょう。
  • ツーピースタイプの活用:フルスーツよりも、セパレートタイプ(ロングジョン+タッパー)の方がトイレの際に便利です。
  • 休憩を取る:必要に応じて海から上がり、施設のあるビーチならトイレを利用しましょう。

ポイント! 女性サーファー向けのフロントジップタイプや、男性向けの腰部分にジッパーが付いた機能的なウェットスーツもあります。頻繁にトイレに行く必要がある方は、こうした機能性を重視したモデルを選ぶとよいでしょう。

どうしても我慢できない場合は、海から十分離れた場所で済ませるというのが現実的な対応です。ただし、混雑したビーチでは避けるべきでしょう。マナーを守り、環境への配慮を忘れないようにしましょう。

また、最近では緊急時用の着脱の容易なウェットスーツも開発されています。初心者の方や長時間のセッションを予定している方は、こうした機能性の高いウェットスーツを検討してみるのも一つの方法です。

関連情報: ウェットスーツの種類や機能性について詳しく知りたい方は、ウェットスーツの種類と特徴の記事をご覧ください。

ウェットスーツのよくあるトラブルと解決法

ウェットスーツを使っていると、さまざまなトラブルに遭遇することがあります。初めて使う方にありがちな問題とその解決法を見ていきましょう。

着用中の違和感や不快感への対処法

ウェットスーツを着ていると感じる不快感には、いくつかの原因と対処法があります:

首のこすれ・かぶれ

原因:ネックシールが合っていない、または皮膚との摩擦

対策:ネックシールに専用のクリームを塗る、ラッシュガードを着用する、または首元に合ったサイズのウェットスーツを選ぶ

脇や腕の締め付け

原因:サイズが小さすぎる、または体型に合っていない

対策:適切なサイズに変更する、または使用していくうちに少し伸びるため様子を見る

ファスナーが下がってくる

原因:ファスナー部分のフィット感不足または損傷

対策:ファスナーロック(プラスティックの小さなロック)を使用する、または専門店で修理する

冷水の侵入

原因:シール部分のフィット不足、サイズが大きすぎる

対策:手首や足首のシールを正しく折り返す、フードを被る、または適切なサイズに変更する

これらのトラブルの多くは、適切なサイズ選びで防ぐことができます。自分の体型に合ったウェットスーツを選ぶことが最も重要です。

ポイント! 新品のウェットスーツは最初は少しきつく感じるのが普通です。使用していくうちに体に馴染み、適度に伸びていきます。ただし、極端に動きづらかったり、呼吸がしにくいほどきつい場合は、サイズが合っていない可能性があります。

また、ウェットスーツの素材によっても着心地は大きく変わります。柔らかい素材のものは動きやすく、着脱も比較的簡単です。初めてウェットスーツを購入する際は、素材の柔軟性も考慮に入れるとよいでしょう。

関連情報: 自分に合ったウェットスーツのサイズ選びについては、ウェットスーツのサイズ選びの記事で詳しく解説しています。

初めてのウェットスーツで知っておきたいこと

初めてウェットスーツを使う方のために、知っておくと役立つ情報をまとめました。これらのポイントを押さえることで、ウェットスーツと上手に付き合っていけるでしょう。

1. 慣れるまで時間がかかる

初めてウェットスーツを着ると、動きにくさや違和感を感じるかもしれません。これは正常なことで、数回使ううちに体に馴染み、違和感は少なくなっていきます。

2. 着脱の練習は家で

初めて使う前に、自宅で着脱の練習をしておくと安心です。ビーチでの焦りがなく、ゆっくりと正しい方法を身につけることができます。

3. 下に水着は必須

ウェットスーツの下には必ず水着を着用しましょう。男性はサーフトランクス、女性は動きやすい水着が適しています。ウェットスーツを直接肌に着用するのは避けましょう。

4. 毎回洗う習慣をつける

使用後は必ず真水で洗い、しっかり乾かす習慣をつけましょう。この簡単なケアが、ウェットスーツの寿命を大きく左右します。

5. 季節に合わせた厚さを選ぶ

日本の海では季節によって水温が大きく変わります。夏は薄め(2-3mm)、冬は厚め(4-5mm)のウェットスーツを用意すると快適にサーフィンを楽しめます。

また、ウェットスーツは直射日光や高温に弱いため、車内に長時間放置したり、直射日光の下で乾かしたりすることは避けましょう。適切なケアを行うことで、ウェットスーツは長く使用することができます。

初めてのウェットスーツ購入では、安さだけで選ぶのではなく、適切なサイズと用途に合った機能性を重視することをおすすめします。良質なウェットスーツは、サーフィンの快適性と楽しさを大きく高めてくれます。

関連情報: 季節に合わせたウェットスーツの選び方については、サーフィン ウェットスーツの季節別選び方完全ガイドで詳しく解説しています。

まとめ:ウェットスーツを快適に使うために

ウェットスーツの着方・脱ぎ方を正しく理解することは、サーフィンを快適に楽しむための基本です。この記事でご紹介した内容をまとめると:

  • 着用前の準備が重要(乾いた体、着用スプレーの使用など)
  • 段階的に着ていく(足→腰→胴体→腕→肩の順)
  • 急がず丁寧に脱ぐ(裏返しながら脱ぐのがコツ)
  • 使用後は必ず真水で洗い、陰干しする
  • トイレ対策は事前に計画しておく
  • トラブルのほとんどは適切なサイズ選びで防げる

ウェットスーツは使うほどに体に馴染み、着脱もスムーズになっていきます。初めは少し手間に感じるかもしれませんが、慣れてくれば数分で着られるようになるでしょう。

また、ウェットスーツのケアを怠らないことで、その性能と寿命を大きく延ばすことができます。高価なウェットスーツほど、適切なメンテナンスが重要です。

ウェットスーツについてもっと知りたい方へ

ウェットスーツの選び方からメンテナンス方法まで詳しく知りたい方は、ぜひ下記の完全ガイドをご覧ください

ウェットスーツ完全ガイドを見る

快適なウェットスーツライフで、より長くサーフィンを楽しみましょう。初めは少し大変に感じるかもしれませんが、慣れればそれほど難しいものではありません。ぜひ、この記事の内容を参考にして、ウェットスーツと上手に付き合っていってください。

記事を書いた人

Beach Access編集部

Beach Access 編集部

国内外のサーフィンインフルエンサーと連携し、最新のトレンドや技術を追求。ソフトボードの設計・製造に携わる専門家を含む多様なメンバーで構成されており、幅広いユーザーに価値ある情報を提供しています。

監修者

ヒガシーサー

ヒガシーサー

サーフィン歴20年、オンラインサーフィンスクール「Corrective Surf'n' Fitness」のアンバサダーを務め、誰でも簡単にサーフィン上達ができるハウツーを紹介。SNS総フォロワーは65,000人以上。